二宮くん、お誕生日おめでとう

二宮くんと裕翔くんが共演するって聞いた時、すごく嬉しかったけど、全然実感わかなかった。今まで全然接点なかったし、キャラクター的特性も全然方向性違うし、お互いの日本語通じるのかな?くらいに思ってた。
だから、裕翔くんが「二宮くんわたしのことをJUMPくんて呼ぶんですよ」って書いてきた時、すっごく興奮した。今まで接点なかった後輩を、名字呼び捨てでも名前呼び捨てでもなく、くん付けでもなく、こともあろうに「JUMPくん」。なんという、二宮くんらしさ200%の呼び方!二宮っぽい回答を考えろって大喜利あったら、間違いなく座布団もらえる完璧な答え。同じ事務所の後輩だからちょっと特別、でもフランクさを出したいわけじゃない、親しみはこめたいけど、普通じゃちょっとおもしろくない、そんな二宮くんの独特の距離の取り方が、「JUMPくん」という呼び名に集約されている。
これを知って、わー二宮くんと共演するんだ、本当に二宮くんと一緒にいるんだなあって実感した。裕翔くんの目の前にいるその人が、わたしたちの知ってる嵐の二宮くんまさにその人なんだなって伝わった。交わるはずのないと思っていた二人の世界が確かに交わってることに感動した。


ドラマの情報が聞けるかもと思って、この数年あまり聴いてなかった二宮くんのラジオを聴くようになった。
二宮くんは、30分のラジオ番組の間、立て板に水でずーっと何かぺらぺらと喋ってる。でも、質問に対してストレートな返しをしない。いつもするっとかわして、こう言っちゃなんだけど、どうでもいい無駄話をしてお茶を濁す。ずーっと喋ってるのに、聞いてても二宮くんが本当は何を思ってるのかさっぱりわかった気がしない。わからないけど、それこそが二宮くんだなって思う。昔と全然変わってなかった。わたしがよく聴いていた数年前までと変わってない。でも、その変わってない感じに妙な安心感を覚えたりした。


ラジオの感じは変わってなかったけど、二宮くんは大きく変わったところもあった。
なにせ、飲み会に行っても財布は持って行かないでおなじみ二宮くんが、後輩俳優を食事に連れていき、みんなにごちそうしたっていうのだ。すごい変化だ。
「弱くても勝てます」というドラマは二宮くんにとって大きな挑戦だったに違いない。うんと年上の大物と対等に口きくのは得意でも、同年代や年下は苦手な二宮くん。それは本人も公言してた。それが、高校の先生役で、生徒役に若手俳優がわんさかいる。適当にあしらうわけにもいかない。そうでなくても久しぶりの連ドラで主演で、現場をひっぱっていかなければならない責任の重い立場。
そこで、ものすごい誠意を持って現場に臨んでいたらしい。いや、もちろんいつだって誠意を持って臨んでいるだろうけど、今回はそれをわかりやすく示した。共演者がみんな「二宮さんはゲームばっかりしてるのかと思ってたけど、そんなのしてるの見たことない。いつも生徒役の役者に声かけてくれる」って口を揃えて言ってる。どんだけ気を使ってるんだ。雑誌なんかでも、生徒役の子の質問に対して、いつになく真剣に答えてたりする。煙に巻かないでちゃんと向き合ってるかんじ。
二宮くんの気づかいは見事に実り、現場はとても雰囲気が良かったようだ。最初から「生徒同士が仲良くやるのがいちばん」と言っていたけれど、その通りに、いやそれ以上のものすごい勢いで野球部の子たちは仲良くなった。彼らのブログなんかで報告してるのを見る限り、ものすごく深い絆が生まれたようだ。仕事を通じて、そして野球を通じて急速に心通わせていく様はまさに青春だ。そうなった現場の雰囲気作りに二宮くんの気づかいが貢献していたことは間違いない。二宮様ありがとう、まじで、と思いました。心から。
そして、その生徒役の子たちから、「二宮さん大好き」って、そりゃもうストレートに愛されてる。みんなしてキャンキャン懐いてる。嵐の出てたMステをLINE実況して盛り上がったりしてる。お腹さわらせて「かわいい」とか言われてる。
すごい光景だなと思う。若手俳優からこんなに慕われ愛される二宮くんが見られるなんて思ってなかった。すごくいいものだった。そして、まっすぐな愛情を一身に受けて、うれしいけどちょっと照れくさくて居心地悪そうな二宮くんがまたおもしろい。


そしてまあ、青志先生としての演技は、圧巻ですよ。
「弱くても勝てます」というタイトルが表すように、王道じゃないスポーツもので、そこでは「弱くても勝てる」という戦略を打ち出す青志がなんといって物語の鍵を握る。頭はいいけど変わり者で、優しいけどどこかドライで、理屈っぽいけど情熱的で、矛盾だらけの説教するけど妙な説得力があって、そしてみんながついていきたいと思う、そんなキャラクター、二宮くんじゃなきゃ成立しない。でも二宮くんだから成立してた。いいやつじゃないのに求心力がある、そんな説得力があった。正直、脚本に無理があるところもあったけど、二宮くんが演じるからすごくチャーミングな人物ができあがってた。
お説教するところはもちろん、セリフのない表情だけの演技にもいつもぐっときてた。自分の高校時代を振り返って、懐かしんだり後悔がよみがえったり、生徒たちの試行錯誤を見守ったり、自分の将来に思いを巡らしたり、そういう表情のひとつひとつに「うわー、ずるいわー」と思わされた。その表情だけで、ドラマがぐっと引き締まる。二宮くんがいるだけで物語が生まれる。
うわすげーなー。ほんとすげーなーって思った。
青志が監督として指導して、へっぽこたちが野球できるようになってく過程と、二宮くんが先輩俳優として現場を引っ張って若手俳優たちに刺激を与えて成長させていく過程とが、これもまた重なっていく。部員たちの表情がどんどん豊かになっていった。少年たちが成長していく過程が何層にも重なって、本当に美しい物語を織りなしていく。
そういう美しい物語を見せてくれてありがとうございますです。


わたしはここ数年はがっつり嵐ファンというところで嵐を見てはいなかったけれど、この機会にまた二宮くんをたくさん知るようになって、そしたら全然変わらない二宮くんで、でも全然大人になった二宮くんだった。すげーいいかんじに大人になってるなって思った。相変わらずひねてて、相変わらずちんまりしてて、でも、ハードスケジュールの中で若手を引っ張って現場を作れる度量のでかい大人になってた。
そういう姿を見ることができて、わたしはとてもうれしかった。この巡り合わせがすごくうれしかった。


永遠の17才と言われた二宮くんも31才。でも、しっかりと、二宮くん独自のやり方で本当にめちゃくちゃすてきな大人になってると思う。
お誕生日おめでとうございます。
今わたしは二宮くんにめちゃめちゃ感謝してるので、31才の二宮くんに幸多からんことを心から願います。
ドラマのクランクアップもおめでとうございます。青志先生が二宮くんで本当に良かった。卒業しても生徒たちのことを心のどこかに留めておいてください。