リアルな異次元

けっこう前に書いて下書きに寝かせていた文章をお蔵出し。

JUMPコンといえば昭和生まれを戸惑わせるあのリアル平成な客席の弾ける若さですが、実はわたしはあれは嫌いではありません。最初はおののきましたが、最近はむしろ好きです。完全なる場違いだからです。どんだけ場違いなとこいんだよ自分、という状況がおもしろくてしょうがないからです。
わたしはアイドルとは女子小中学生がキャーキャー言う存在だと思ってます。もちろんそこからファン層を広げて国民的アイドルに、というのが花形パターンではありますが、基本的には少女向けカルチャーであると思ってます。少なくとも大義的にはそうあってほしい。たとえば特撮ヒーローものというのが、実質的な消費者が大きいお友だちであったとしても、基本的には男児向けのものであるように。そこでは小さな男の子に夢と希望を与えるのが絶対的に大切なことです。少なくとも基本理念として(ビジネスとしてどうかというのは置いといて)。同じようにアイドルというのは少女のためのものだと思ってます。少女に夢とロマンを与える存在であるべき。わたしの固定観念であり希望です。その意味で今のJUMPはわたしがアイドルだと思うアイドル像にかなり近いです。
だから、思い描く「アイドルのコンサート」ってかんじのするJUMPコンのリアル平成率の高さはけっこう嫌いじゃない。それに、若さゆえのパワーってやっぱあるし、あの開演10分前からはじまっちゃうJUMPコールとか、その元気さにわりと感動してしまう。もちろんマナー違反は勘弁だけど、興奮しすぎて叫んじゃうのとか、とにかくファンサ!ファンサ!とがっつくのも、微笑ましく見てます。「良かったねー、生で見れて」みたいな(引率の先生目線)。ピュアネスゆえの残酷さもあるけど(担当以外への気遣いまったくなし)、それはそれでおもしろいんでいいです。
で、わたしはそのターゲットから外れた年齢になってからアイドル好きになったわけですが、ちょっと捻れてますが、ターゲットじゃない自分があえてそこに踏み入ってる、という状況がかなり楽しかったりします。何やってんの自分、というカンジが。
わたしはコンサートは現実とはまったく違う異次元空間に行きたいんですよ。その意味であの異世界そのものな客席はけっこう楽しい。日常を忘れられる。逆に嵐コンの同年代率の高さが実はちょっと居心地悪かったりします。完全なる個人的なトラウマなんだけど、同年代の女性がいっぱいいるところって反射的に拒否反応がある。
逆に今自分が14才だったらJUMPなんて絶対興味なかったと思うのでそうじゃなくて良かったと心から思います。同級生が「涼介くんと結婚したい☆」とか言ってたら「バッカじゃないの!!??」と豪快に蔑んでいたと思うよ。今お友だちが同じセリフを言ったら「がんばって!!新居には最速で遊びに行くし!」って言えるんだけどね。オトナになったんだかコドモになってんだか。